腸管出血性大腸菌

 牛や鶏、豚の腸内には、カンピロバクターや腸管出血性大腸菌O157など、食中毒の原因となるさまざまな菌が定着しています。
 これらの食中毒菌は、と畜場等で解体処理されるときに、食肉やレバーなどに付着することがあり、こういった食肉などを、生や加熱不十分な状態で食べると、食中毒になる危険があります。
 これは、もともと家畜の中にいる菌やと畜場等での汚染が原因であり、肉の新鮮さとはまったく関係ありません。
 腸管出血性大腸菌は、牛などの動物の腸管にいる菌で、主な原因食品は、牛などの加熱用の食肉です。
 (牛・豚のレバーや豚肉は、すべて加熱用です。)また、食肉等からの二次汚染により、あらゆる食品が原因となる可能性があります。
 札幌市内では、平成21年に牛レバ刺しを原因食品(推定)とする食中毒が1件発生しています。
 平成24年には、浅漬を原因食品とする患者169名の食中毒が発生し、4歳児1名を含めた8名の方が亡くなっています。
 

主な原因食品

牛などの肉類

食肉や家畜の糞便等によるニ次汚染により、野菜や果物を含むあらゆる食品が原因となる可能性があります。

主な症状

激しい腹痛、下痢(水のような下痢)、血便
発症するまでの時間:3~5日(10日以上の場合もあり)
重症の場合、菌が産生するベロ毒素により、溶血性尿毒症症候群(HUS)を引き起こし死に至る
こともあります。子どもと高齢者に起こりやすいのでこの年齢層の人々には特に注意が必要です。
 

特徴

感染力が極めて強く、わずかな菌数で発症します。
熱に弱く、75℃以上1分間以上の加熱で死滅します。
冷蔵・冷凍では死滅しません。
 

予防方法

生肉は食べない!子どもに食べさせない!

生肉や加熱不十分の食肉は、食中毒の原因となることがありますので、食べないでください。
食卓での焼肉やバーベキューなどの際には、お子さまが、加熱不十分の肉を食べたり、生肉用の器具で食品を食べることのないように目を配りましょう。
 

肉を調理するときは、中心部まで十分に加熱しましょう。

食中毒菌を死滅させるには、中心部までしっかり加熱することが必要です
(75℃以上1分間以上が目安)。
特に加工処理(調味、筋切り、結着など)された食肉は、内部まで食中毒菌に汚染されている可能性があるので、必ず中心部まで十分加熱してから食べてください。
 

焼肉やすき焼きなどをするときは、「生肉の取り箸」と「食べる箸」を区別しましょう。

生肉についている食中毒菌が、箸を介して口に入り、食中毒になることがあります。

 

 

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問合せ先

札幌市保健所食の安全推進課
札幌市中央区大通西19丁目 WEST19ビル3階
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更新日:2021年09月17日