パパが行う絵本の読み聞かせの方法や効果は

脳と視神経とのコネクトが未成熟な時期に、ぴったりなのが絵本の読み聞かせ。

その子にあった速度で繰り広げられる絵本の世界は、まだ既成概念などに縛られない子どもの想像力を無限大に広げてくれます。

道内で「えほん読み聞かせライブ」などを行なっているファザーリング・ジャパン北海道の代表 伊藤 新さんに、パパが行う読み聞かせについてお話を伺いました。

絵本は手軽で身近なコミュニケーションツール

はじめてパパになったとき、子どもとどのようにコミュニケーションをとったらいいんだろうと悩む人が多いと思うんです。

そんなパパにぴったりなのが、絵本だと思います。身近だし、選ぶのに迷ったら、子どもの年齢に合わせた絵本であれば、最初は、自分の好みでセレクトすればいいので簡単です。

札幌市では、お子さんに絵本を1冊配布している※1ので、それを読んであげるのもいいですね。

言葉がわからない年齢でも子どもは喜んでくれるので、いつからでも、すぐはじめられますよね。

パパと子どものイラスト

※1 さっぽろ親子絵本ふれあい事業

絵本を読んだら子どもが喜ぶ。それがうれしい!

子どもと関わるとき、お父さんが面倒くさいとか、大変って思ったらつまらなくなるから、まず、お父さんが楽しむというのが大切だと思うんです。仕事で疲れているのに、子どものために何かしなきゃいけないという義務感で行動すると長くは続かないと思うので、自分も楽しいし、子どもも楽しくなれる絵本を選びたいですよね。

最初は、絵本で喜んでいるのか、パパが接してくれることを喜んでいるのかわからないかもしれませんが、子どもが喜んでくれるとやっぱり楽しいじゃないですか。男の人は僕を含めハマりやすい人が多いと思うので、次はどんな絵本で喜ばせようと、自分自身もどんどん絵本の世界にハマっていくんです。

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読むのが下手でも全然OK !

まずは、恥ずかしがらないことですよね。恥ずかしがらずに、子どものペースに合わせて読んであげる。それだけです。ナレーターのように上手く読む必要はないと思います。大袈裟さなくらいの方が子どもは喜ぶような気がしますが、それが苦手な方は普通に淡々と読むので大丈夫です。子どもが自分でイメージを広げて感じたり楽しんだりしてくれます。

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子どもの無限ループにとことんつきあい、忍耐力もしっかり養う!

子どもは気に入ったら、何度でも飽きるまで同じ本を「読んで」と持ってきます。大人はまたかと飽きてしまいがちですが、そこはちょっと我慢。子どもは繰り返していく方が反応が良くなっていくと僕は思いますね。

僕の娘が字はまだ読めないときに、何度も同じ本を読んであげたら内容を覚えて、1ページ1行くらいの絵本なんですけど、「私が読んであげる!」って、暗記して逆に読んでくれるようになったんですよね。ちょうど2歳の頃ですね。

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「うんち」「パンツ」「ダメッ」系をおすすめ

僕が活動しているファザーリング・ジャパンは、笑っている父親になろうがコンセプト。そこで、
不定期ですが、「えほんライブ」を行っています。音楽と絵本の読み聞かせをミックスしたイベントなのですが、パパさんやママさんにも動いたり立ち上がったりしてもらうんです。最初は照れ臭がっても、最後には立ち上がって一緒に盛り上がってくれます。子どもたちの反応は素直です。楽しければ盛り上がり方はすごいですね。

子どもってびっくりするぐらい「うんち」と「パンツ」が好きなんです。特に男の子ですね。絵本選びに悩んだら「うんち」と「パンツ」系の絵本をおすすめしたいですね。

今は密を避ける時代なので難しいのですが、絵本ライブで読んだ「ぜったい あけちゃダメッ!」(発行:永岡書店)は、一番盛り上がった絵本です。「ダメー」って言ったら子どもはめくっていくんです。子どもって「ダメッ!」て言われるほどやりたくなっちゃうのがよくわかります。

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手のひら絵本で想像力がムクムク養われるかも

子どもとコミュニケーションをとるのにぴったりな絵本の読み聞かせですが、もう一つ提案したいことがあります。

僕たち親子は「手のひら絵本」と呼んでいたのですが、絵本のように手のひらを開いて、昔々あるところに○○ちゃんがいました」というように、自分の子どもを主人公にした物語をつくって話してあげるんです。

物語はそのときに思いついたこと、なんでもいいんです。絵はないのですが、自分が主人公なので嬉しいんですよね。空を飛べたり、土の中を潜ったり、なんでもできるスーパーな主人公です。

うちの子どもは、それを真似しだし、自分で物語をつくって話してくれました。繰り返しになりますが、大事なのはパパも一緒に楽しむこと。ぜひ子どもと一緒に楽しんでみてくださいね。

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プロフィール画像

お話を伺った方

伊藤 新さん

ファザーリング・ジャパン北海道 共同代表

本業は株式会社北海道アルバイト情報社総合企画部 人材開発・企画室マネージャー。2児のパパ。仕事以外の時間を活用してファザーリング・ジャパン北海道の活動に取り組んでいる。

札幌市から絵本をお贈りしています

さっぽろ親子絵本ふれあい事業イラスト

札幌市では、絵本をとおして親と子の触れ合いを深めるきっかけとなることを願って、お子さんに絵本をお贈りする「さっぽろ親子絵本ふれあい事業」を行っています。対象となるお子さんには、要件があります。

絵本のお受け取り等の詳細については、さっぽろ親子絵本ふれあい事業のページをご覧ください。

この記事に関するお問い合わせ先

札幌市子ども未来局子育て支援部子育て支援推進担当課子育て支援企画係
〒060-0051 札幌市中央区南1条東1丁目5 大通バスセンタービル1号館3階
電話番号:011-211-2997
ファクス番号:011-231-6221
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更新日:2021年02月16日